モイラネン氷晶のハロ

 モイラネンアークを作る氷晶の候補はいくつか上がっているが、特に34度角のプリズムを持つ氷晶それに準ずる角を持つ交差角板氷晶(上の画像に示す)が有力視されている。この氷晶をモイラネン氷晶と呼ぶことにして、それによって作られるハロを紹介したい。


 未解明の部分も多く、自分もまだ十分理解出来ていないので訂正、情報提供お願いします!!


モイラネンアーク


別名 

英名 Moilanen arc

氷晶 34度角を持つ氷晶※

配向 パリー

光路 ※


 22度ハロ内に見られるV字のアークで、太陽高度がおよそ30度以下で見られる。観測されるモイラネンアークは太陽から約11度付近であることが多い。(太陽高度20~30度で少し上昇するが依然22度ハロ内である)

 氷晶は34度角が上向きとなり鉛直軸で回転している配向で、通常でいうパリーアークと対応する。


観測例

Atmospheric Optics より

Moilanen arc

AKM eV より

Moilanenbogen

The halo vault より

 光源高度マイナス9度の細いモイラネンアーク

Torch shaped Molianen arc 2.3.2016


モイラネンハロ


別名 

英名 Moilanen circular halo

氷晶 モイラネン氷晶

配向 ランダム

光路 ※


 視半径約11度付近の円状のハロ。

 氷晶はランダム配向であり、通常でいう22度ハロと対応する。


観測例

Segments of a circular halo from Moilanen crystals observed Nov 27th, 2015, on Mt. Klínovec (CZ) 20.10.2016


ミッキラアーク


別名 

英名 Mikkilä arc

氷晶 モイラネン氷晶

配向 カラム

光路 ※


 22度ハロ内に見られるV字(角度は緩やかであることが多い)のアークで、モイラネンアークより太陽側に現れる。

 氷晶は34度角が上向きとなり水平軸、鉛直軸で回転している配向で、通常でいう上部タンジェントアークと対応する。


観測例

Possible new arc from Moilanen crystals 9.4.2010

Simulations on the possible new arc from Moilanen crystals 10.5.2010

Night Halos 26.11.2013


20度アーク


別名 

英名 20-degree arc

氷晶 モイラネン氷晶

配向 制限付きローウィッツ?

光路 ※


 視半径約20度の下部に現れる、下向きV字のアーク。

 氷晶は34度角を下向きにし揺動する、制限付きローウィッツ配向であり、通常でいうローウィッツアークと対応する?


解説

When you see Moilanen arc – look below the sun! 8.12.2009


シエビの22度アーク

-5度、0度


別名 

英名 22-degree arc,Sievi 22-degree arc

氷晶 モイラネン氷晶の一部?

配向 

光路 ※


 およそモイラネンアークの延長上と22度ハロの交点に現れたアーク。モイラネン氷晶の一部を通ることで現れると考えられる?


 光源高度-10~10度ではっきりと現れる。上の図で-5度と0度の形を示したが、5度だと-5度の形が上下反転するだけのため省略した。


観測例

Suggestion of observation: possible spurious arcs from Moilanen crystals 6.7.2010


Diamond dust display with a possible new halo 1.1.2008

シエビの太陽アーク

-5度、0度



別名 

英名 Sievi solar arc,Sievi healic arc

氷晶 モイラネン氷晶の一部?

配向 

光路 ※


 小さい8の字で太陽を交差するアーク。モイラネン氷晶の一部を通ることで現れると考えられる?


 こちらも形は0度を境に上下反転するだけのため省略した。


観測例

Suggestion of observation: possible spurious arcs from Moilanen crystals 6.7.2010