ラテラルアーク

別名 46度カラムアーク、外側弧

英名 supra/infralateral arc,46-degree column arc

氷晶 六角柱状

配向 カラム

光路 上部 3→2、3→1

   下部 2→3、1→3


 上部下部の大きく二つの種類に分けられる。

・上部環天頂弧と接する上に凸の放物線状のアーク。外暈としばしば混同されるが、内暈と同心円でない、色鮮やかであること等が違いである。(詳しい違いはこちら。)

(といってもカラム~ランダム配向は連続的で境がないため、揺れの大きいカラム配向ではどちらとも言える現象となる)


 太陽高度が上がるほど放物線の曲率は緩くなり約30度(条件によっては35度)で見えなくなる。


下部太陽より両側やや下方で、上部と交差する小さめのアーク


 太陽高度が上がるほど太陽に凸から凹となり、約60度で左右のアークがくっつき一つのアークとなる。環水平アークと紛らわしいが下部ラテラルアークの方が曲率が大きく、同時に出現すると鮮やかなアークの末端が二叉に別れる独特な景観となる。



観測例

Atmospheric optics より

※ラテラルアークの解説

Supralateral & Infralateral arcs

※下部ラテラルアークと環水平アーク

Infralateral & Circumhorizon Arcs

※下部ラテラルアーク1

Bright Infralateral Arc

※下部ラテラルアーク2

Mountain Halos, Switzerland


AKM eV より

※上部ラテラルアークの解説

Supralateralbogen

※下部ラテラルアークの解説

Infraralateralbogen



 ラテラルアークは通常の光路に反射が加わることで映日周りに出来る「映ラテラルアーク」、対日周りに出来る「対ラテラルアーク」が観測されている。向日周りに出来る「向ラテラルアーク」は残念ながら観測されていない。そんな反射シリーズを下で説明していきたい。


映上部ラテラルアーク


別名 反射型上部ラテラルアーク、サブへーリック上部ラテラルアーク

英名 reflected supralateral arc,subheliac-supralateral arc

氷晶 六角柱状、三角柱状

配向 カラム

光路 361,351


 上部ラテラルアークのプリズム面反射型であり、通常の上部ラテラルアークと地平線を挟み対称である。つまり通常のラテラルアークは太陽中心だが、このアークは映日中心となる。また、映環天頂弧と接触する。


観測例

The halo vault より

映上部ラテラルアーク

New halo from spotlight beam 18.10.2009

Diamond dust halos on the night of 12/13 January, part II 25.2.2016

映上部ラテラルアークと対上部ラテラルアーク

Halos on the night of 14/15 December 2016 in Rovaniemi, part I 29.8.2017


映下部ラテラルアーク


別名 反射型下部ラテラルアーク、サブへーリック下部ラテラルアーク

英名 subheliac-supralateral arc 

氷晶 六角柱状、三角柱状

配向 カラム

光路 


 下部ラテラルアークのプリズム面反射型であり、通常の下部ラテラルアークと地平線を挟み対称である。つまり通常のラテラルアークは太陽中心だが、このアークは映日中心となる。


観測例

The halo vault より

Halos on the night of 14/15 December 2016 in Rovaniemi, part IV 1.10.2017


対上部ラテラルアーク


別名 サブアンセリック/アンチソーラー上部ラテラルアーク

英名 subantheliac/antisolar-supralateral arc

氷晶 六角柱状、三角柱状

配向 カラム

光路 3162,3152


 上部ラテラルアークのプリズム面+底面反射型である。つまり通常のラテラルアークは太陽中心だが、このアークは対日中心となる。

 環天頂アークと接触する。


観測例

The halo vault より

Halos on the night of 14/15 December 2016 in Rovaniemi, part I 29.8.2017


向上部ラテラルアーク


 理論上存在するが、まだ観測されていない。